ColorNavigator 7の使い方 ③基本的な操作手順・追加 |
いくつか補足しておきます。
調整が終わった後の画面の切り替えは上部メニューバーのColorNavigator 7のアイコンから切り替えられます。
CAL1以外のモードはカラーモード(STD)になります。
こちらでのモード変更は単なる画面表示の変更ではなく、プロファイルからの変更になります。印刷用、WEB(sRGB)、WEB(DisplayP3)などすぐに使える設定にしておくと便利です。
デフォルトのカラーモードの設定では使えない場面も多いと思います。カラーモードを変更・調整しておきましょう。
前回書いた手順のところで、CALではなく、それぞれのカラーモードのところで、新規目標を作ります。
必要のないカラーモードは無効にできます。
メインウインドウから目的のカラーモードを右クリックして、コンテキストメニューから「無効」を選択します。
有効にする場合はその逆に「有効」を選択します。
今回のバージョンアップの新機能で面白いのは色域クリッピング機能
◎オンの場合
モニターが表示できる範囲の色は、規格(目標に設定した色域)に合わせて正確に表示されます。表示できない範囲の色は飽和します。
◎オフの場合
色の正確性よりも、階調性を重視して表示します。規格で定義された色域の頂点を、モニターが表示できる範囲に移動します。これにより、モニターが表示できる最も近い色で表示します。
デフォルトはオフになっています。
レンダリングインテントの知覚・相対のような感じですね。
現状はColorEdgeやAdobeRGB対応モニターの色再現域はかなり広がっています。
通常のsRGBはほぼカバーしていますし、AdobeRGBにしてもほとんどカバーしていますので、高彩度な画像でなければ、色域クリッピングはオンのままでも良いと思います。
ColorEdg CG277とsRGBの比較
ColorEdg CG277とDCIの比較
DCIの色域はColorEdg CG277よりも広いエリアがあります。この場合は飛び出ている色はモニターで表示できませんので、プロファイルを作るときにクリッピングを選びます。
クリッピング-オフの場合は頂点を移動して、それなりに納めるように動きます。
色に関しては、結局のところ扱う画像の色成分で変わります。大袈裟に言えば、一般に使われる画像のほとんどはAdobeRGB内には収まっていますので、レンダリングインテントもそうですが、クリッピングはオンにしてもらっても良いと個人的には思います。
目的に合わせて、キャリブレーションしてそれぞれの設定を作っておくのも良いと思います。
ただ、描画によってはかなり高彩度な絵も確かにありますが、デジタルは高彩度な赤系の色階調は苦手です。ProPhotoRGBなどモニターの色再現域をはるかに超えているプロファイルの運用はやはりお勧めしません。見えない色を扱うなんてエスパーですので。。