ColorNavigator 7の使い方 ①環境設定・他 2021.2.19加筆・修正 |
2021.2.19
2019年のColorNavigator 7が出た当時の記事ですが、その後機能追加やUIなど若干の変更が出ていました。
こちらの記事を今現在も少なからず参考にされている方もいるようで、画像の差し替えと説明の補足が必要だと感じていました。
遅くなりましたが、加筆・修正させていただきます。
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あ、気がつくともう1月も後半だね。。今年もこんな感じだな。。(^▽^;)
今年も宜しくお願いします。。
久しぶりの書き込みですが、一発目はこれから!
『ColorNavigator 7』
言わずと知れたColorEdgeシリーズモニター専用の最新カラーマネージメントソフトウェアです。簡単かつ高い精度でモニターを調整できます。
2018年の11月2日にCG279Xのみの対応からスタートして、同月13日、そして先日の18日に予告されていたアップデートで現行機種及び少し前の機種までに対応しました。
これで、ColorNavigator 7の機種対応はとりあえず終了です
ご使用にあたっては注意事項があります。サイトから引用
※ColorNavigator 7のインストール時、ColorNavigator 6はアンインストールされます。 ColorNavigator 6と7は、併用できません。
※ColorNavigator 6から7への自動アップデートはされません。
※CG276/CG275W/CG246/CG245W ではLogView LUTを含む、すべてのエミュレーション機能は使用できません。LogView LUTエミュレーション機能を使用する場合は、ColorNavigator 6/NXをご使用ください。
※ColorNavigator 6と7は、操作画面や使用方法が異なります。なお、キャリブレーションや色合わせの精度は 変わりません。
※ColorNavigator 6からアップグレードした場合、ColorNavigator 6で使用していた目標がColorNavigator 7へデータ移行される為、ColorNavigator 7のプリセット目標は表示されません。
※CS230, CS240, CS270, CX240, CX270をお使いの場合、Standard Modeでのキャリブレーションはできません。CALモードでキャリブレーションしてください。
※ColorNavigator 6から移行した目標はすべてAdvanced Modeになっています。
*追記
ColorNavigator7が出た当初はデバイスエミュレーション機能はありませんでしたが、現在は搭載していますので必要な方はお使いくださいませ。
デバイスエミュレーション機能については、そのうち時間ができたら(気が向いたら)書いてみたいと思います。
iPadやiPhone、アンドロイドなどのデバイスの表示を検証、ColorEdgeで表示する機能です。
ColorNavigetorの久々のフルモデルチェンジになります。
正直に言うと、UIがかなり変わって、操作方法も分かりやすいようでちょっと分かりにくい感じです。
覚えるためにもColorNavigator 7をインストールしたら、まずはキャリブレーションを行って下さい。
EIZOサイト
使い方ガイド(ColorNavigator 6からアップグレード編)
もしくはCN7起動後に右上のヘルプ(?マーク)を押すと各項目の詳しい解説がでます。
とは言え、こう言うの読むの面倒くさいと言う方の為に、僕の方でも基本的に必要な設定と基本の調整方法を書いておきます。って、、僕のもメンドくさいよん。。<(`^´)>
(でも、「ColorNavigator 6の使い方(旧UI)」の記事は何故かよく読まれているようなので、改めて書くことにしました。)
まずはキャリブレーション前の環境設定や最低限の確認場所に触れておきます。
左真ん中あたりの「ColorNavigator 7について」の項目でバージョンとアップデートの確認が出来ます。
アップデートがまだの方はアップデートしましょう。
面倒に思うこともありますが、「起動時にアップデートを確認する」にチェックが入っているとアップデートに気づきますので、そのままチェックしておくのも良いとおもいます。
一般の項目では『測定値補正』のところが「カラーマネジメント(推奨)」になっています。
CalorNavigator 6の使い方の記事でも書きましたが、精度の高い測定を行う時は『2度視野(カラーマネジメント推奨)』でピンポイントの計測を行うことが基準とされています。
この項目では、他にも「複数モニターマッチング」を選べますが、こちらは文字通り複数のColorEdgeの機種違いや個体差を少なくして互いのバランスをより合わせるために補正する設定です。測定は『10度視野』で行いますが、必ずしも精度が極端に落ちると言う事ではありません。
加えて、キャリブレーションはモニター精度に依存すると思いがちですが、実際は測色器の影響がかなりあります。
同じ機体でも測色器を変えて「同じ目標値でキャリブレーション」を行うと、結果はかなり変わります。
この測色器による「色かぶり」の影響も「複数モニターマッチング」でキャリブレーションすることで、かなり緩和されます。
個人的には少し古くなった機体や関係各所で機体や測色器が違う場合も多いので、『測定値補正』は「複数モニターマッチング」の設定をお勧めします。
検証目標ではデフォルトがもしかすると「ISO 12646 Profile Quality」になっているかもしれませんが、必ず『RGB簡易』に設定を変更して下さい。
たまに、カメラマンや業界サイトで「ISO 12646 Profile Quality」で検証しましょうと言われているようですが、こちらは「ソフトプルーフに使用されるモニターに必要な要件を規定した国際標準規格」で、2004年にCRTモニター対象だったものが、2008年に視野角に対する要件やLCDに関する要件が追加されました。当然D50基準で、ディスプレイの特性や視覚条件に合わせて検証結果を判断する為のものです。モニター周辺環境基準要件もありますし、前提条件はハードコピーに対しての規格となります。必ずしもWEB用途とは違いますので、一般的なカメラマンが使用しなくても良いでしょう。
昨今は印刷物よりWEB使用での扱いも増えてますが、何よりモニターに求めるものの基準になる色数値との比較をしっかりと確認することが重要になりますので、検証目標は『RGB簡易』で行いましょう。
個人的な意見としては注意事項にも書いてありますが、iPhoneやiPadなどのデバイスエミュレーション機能がないのが、ちょっと残念です。個人的な趣味(^^:ですが、やはり検証マニアとしては必要な機能だと思う。
後、調整目標にDisplayP3が無いのも困る。今後増え続けるスマホなどデバイス対応を考えると必須だと思う。
ColorNavigator7が出た当初はデバイスエミュレーション機能はありませんでしたが、現在は搭載していますので必要な方はお使いくださいませ。
もう少し、その他のUIの仕様についていくつか触れておきす。
カラーモードにはデフォルトで用意された各種色空間を目標としたスタンダードモードと、従来からあるより高度な設定を行えるアドバンスモード(作業用モード)があります。
カラーモードはデフォルトでsRGBやAdobeRGBなどユーザーによっては必要な色空間を準備されています。(任意で変更も可能)
キャリブレーション時やモード変更のためにcolorNavigator7を起動して終了するとその都度、モードの確認調整のために各モードの切り替わりが行われます。
使わない各モードはオフ(無効)しておくとそのモードの確認は行われませんので、僅かですが時間短縮になります。
各種モードは純粋な「規格としてのプロファイル」をそのまま表示しています。これらは随時裏側で動いていて、いつでも好きな時に表示域を変更することが出来ます。
・Standard Mode
輝度、白色点、ガンマ、色域など基本的な調整が行えるモード
『STD』が表示されているカラーモードを選択してキャリブレーションを行うと、残りの全てのStandard Modeがキャリブレーション実施済みになります。
・Advanced Mode
中間階調の色を合わせたり(グレイバランス調整)、黒レベル調整などの高度な画面調整が行えるモード
個々のAdvanced Mode及び調整目標ごとにキャリブレーションをします。
*階調の調整方法はColorNavigator 6までの「グレイバランス重視」「標準」「コントラスト重視」の3つから、ColorNavigator 7では「標準」「グレイバランス重視」「固定ガンマ」の3つになりました。
目的がない限り「標準」で行います。
StandardとAdvancedモードの違いは、改訂前は記載してませんでしたので、いつくか追記しておきます。
より分かりやすく言うと「簡易調整」と「詳細調整」の違いになります。従来通り任意設定でキャリブレーションを行う場合は『CAL1~3』を使用すると思いますが、『CAL1 [ADV]』のADVの場所を右クリックして、タイプの変更」からStandard[STD]に設定を変えることが出来ます。
Standard(簡易)モードでは、手動で設定できるキャリブレーション時間もさらに大幅に短縮されます。
デフォルトは必ずしも必要ではありません。『編集』から任意で調整目標の設定します。
調整項目は以下の「輝度・白色点・ガンマ・色域」になります。
調整目標の設定も複数を作成しておくことは出来ません。よく使う調整目標を一つ設定し、それ以外の調整値が必要な場合は編集から再設定します。
◎『調整方法』項目は選択できません。『グレイバランバランス』で調整されます。
◎『検証』を行うことが出来ません。*検証とは:次の記事で記載しています。
*STDは一つ調整すると残りも調整されるとか、新機能『ColorNavigator Network』での複数人、複数台のColorEdgeを一元管理、遠隔操作出来るなど、業務におけるワークフローの仕組みはさらにすごいことになってきましたね。
「ColorNavigator 7」に対応していない機種を使っている方は引き続き「ColorNavigator 6」で使うしかありません。
ColorNavigator 7の基本的なキャリブレーションのやり方について書こうと思ったけど、長くなりそうなので、その部分に関しては次回書きます。