CameraRaw 11.0 新機能④ 奥行きマスク『深度マスク for iPhone』(Lightroom Classic CCもね) |
大好評の部分補正「範囲マスク」にちょっとびっくりな新機能。
新たに『深さ(深度)マスク』が搭載されました。\(^▽^)/
奥行きマスクらしいですが、ここでは深度範囲マスクと書きますね。
これはiPhoneの標準カメラアプリ「ポートレート」モード専用です!
正確にはiOS11以降「iPhone(7+,8+,X以降)」のカメラでポートレートモードで撮影した『.HEIC』拡張子専用です!
あと、iOS Lightroom CCを使っている方ならご存知だと思いますが、、テクノロジープレビューの深度マップによる部分補正が先に出ていましたよね。
.HEIC(.HEIF)については、記事を書いてないですね。簡単に言えば、Appleが採用したJPEGに変わる新しい写真の拡張子。
AppleはiOS11でiPhoneやiPadで「より写真を楽しみ・活用」してもらう為に、ユーザーのそもそものデバイスの容量に対し、よりたくさんの写真を保存できるように画像データのファイル容量を小さくすることに力を入れました。.HEICは.jpgに比べ、画質は損なわず?にファイル容量をおよそ1/2にしました。内部構造としては16bitを保有するなど一部で話題なりましたが、まぁ要はiPhone、iPad内(クラウド内)でファイル容量の小さい綺麗な画像で、より沢山の写真を保存できると言う事ですね。当然新しいカラマネシステムで、iPhoneから外部に送るなどすると自動的にJPEGに変わります。
画像の横にある.AAEは.HEIC画像用のサイドカーファイルです。Bridge(ACR)で作業すればさらに別にXMPが付きます。
iPhoneのカメラ、写真アプリの設定から[.HEIC]か[.jpg]かを選ぶことが出来ます。
知らずに使っていて、目的を果たせず困っている方もいるようですが、しっかり使い方を確認しましょう。
上の画像の.HEICの隣(右側)の背景がボケた画像はカメラ内で記録された.jpeg画像です。
.HEICは内部に距離情報を保有します。PCに取り込みBridgeで表示した際は内部処理をされていない通常のボケなし全ピン画像として存在します。
新機能の『深さ(深度)マスク』はこの距離情報を使用します。
.HEICの画像をCameraRawで開くと部分補正の範囲マスク「深さ」がアクティブになります。
スマホのカメラは2つのレンズを使い疑似的に開放ボケのような画像を作ります。この仕組みはスマホならではですね。今はAndroidもHUAWEIなど最近のものは同じように後ろをボカした画像を作りますが、まだ深度マスクは対応していません。
深度マスクのスライダーは距離になります。左側が近景(被写体)で、右側が遠景(背景)になります。
この場合は背景をボカしたいのですから、奥の背景をスポイトでクリックして選択します。
ただし、スポイトでは被写体以外の背景を全て綺麗に選択出来ません。結局は範囲スライダーや滑らかさスライダーを使い丁寧に範囲を決めましょう。
調整範囲の確認表示方法は輝度マスクと同じです。
では、被写体以外を選択したので、背景をボカします。
CameraRawの部分補正の「シャープ」スライダーは『-51』を過ぎたところから『レンズボカし』効果になります。
Lightroom系のサイトや本でもほとんど書かれてないし、未だに知らない方が多いですね。
使用には注意点があります。画像に対し1度目の調整は『-51』を過ぎたところから『レンズボカし』効果になります。2度目からは-1から影響が出ます。段階フィルターで縦・横に2度行うと、重なっている部分だけさらにボケが強くなります。
ボカし効果は限度があって、およそ5回重ねたボカしが限界くらいです。それ以上は大きくボケません。
iPhoneカメラのポートレートモードで撮影したものと比べると全然ボケが足りませんね。
この深度マスクはまだこれからの機能ですね。対応カメラもiPhoneのみですし、部分補正にはボカし専用のスライダーもありません。今後の皆さんの要望と進化に期待でしょうかね。
深度マスクとしての検証も一応して見ました。
被写体と背景の間に一人立ってもらいました。当然HEICそのままの画像ではほぼ全ピンです。
深度マスクの距離スライダーを使い、後方の人にピントを合わせ、前後ボケた画像を作りましょう。
それなりには出来ますね。スマホサイズの画面なら十分かな?簡単にピント位置を変えれて面白いかも。
あ、周囲の処理が甘かったけど、急いだのでご愛嬌ということで。。(^▽^;)
これってタブレット用の機能向けかな。。
カメラもそうだけど、未来はさらに便利に面白くなっていきますね。
iPad用Photoshopも発表されました。これら範囲マスクはスマホやタブレットでの効果を見据えているのかも知れませんね。何も知らないでの適当に言ってますが。。